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韓国映画【愛を歌う花】あらすじ・感想・主な登場人物

愛を歌う花

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 「トンイ」のハン・ヒョジュ、「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」のチョン・ウヒ、「応答せよ1994」のユ・ヨンソク主演

1943年日本統治下の朝鮮を舞台に愛と友情、そして歌に懸ける妓生の愛憎劇

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あらすじ

妓生学校で朝鮮一の芸子を目指すソユルと親友のヨニ。二人は正歌の才能を認められ、中でもソユルはその容姿から一目置かれる存在となっていた。時は1943年。流行歌が巷に浸透し始め、二人も流行歌に心奪われていた。そんな折、ソユルは婚約者が有名な流行歌の作曲家だったことを知り、「朝鮮の心」となる流行歌手になりたいと思い始める。その矢先、婚約者であり作曲家のユヌはソユルではなくヨニの歌声に才能を感じ、ヨニに自分の曲を歌って欲しいと懇願する。それを知ったソユルは怒りに任せユヌを責めるもユヌに宥められ一度はヨニを応援することに。しかしソユルが目にしたのは、抱き合うヨニとユヌだった。そこからソユルは復讐の化身へと変貌する。

主な登場人物

ソユル 将来を期待された妓生。恋人の影響で流行歌手となり「朝鮮の心」となることを夢見る。

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ヨニ ソユルの親友。

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ユヌ(右)作曲家。ソユルの婚約者。次第にヨニに心奪われる。

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キャスト

ハン・ヒョジュ「トンイ」
チョン・ウヒ「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」
ユ・ヨンソク「応答せよ1994」

感想

レビューを見るとありきたりのストーリーにあまり評価を得られていないようでした。
でもわたしはよかったと思います。
なぜならソユルとヨニの二人が普通だったから。
どちらかが性悪の片鱗を見せていたなら、ああ、またこのパターンかと思っていたかもしれません。
けれど二人のどちらかが特別ひねくれているわけでもなく、寧ろ二人はどこにでもいるお嬢さんたちでした。
なのに・・。
傷付けられたら傷ついた以上に相手を傷つけずにはいられない。
材料(出来事)さえあれば人は誰でも復讐に生きる。
そんな中で自分を見失わないで生きるとは何かを考えさせられました。

それにしてもー。

ヨニはソユルに「わたしはあなたから何も奪っていないわ」と言い放ちます。

わたしはえっ?となりながらも、もし親友の夢を知っていながら自分が才能を認められたなら・・もし親友と同じ人を好きになってしまったなら・・。それとも親友の恋人とわかっていながら憧れの高嶺の男性にいいよられたら・・。

ただ、この映画はもしかしたら恋人を盗った盗られた、さあ、何が最善かを考える以前の、そもそもの心の働きがテーマのような気がします。

 それで今一度、ユヌが現れる前のヨニのソユルに対する想いはどうだったのだろうと物語を辿ってみました。

これまで苦楽を共にし、互いを親友だと思っていたということが表面的には映ります。
けれどもしヨニがソユルと共に妓生として生きて行くと勝手に信じていれば、信じた分だけ、ソユルの行動に裏切られたと感じてしまうかもしれません。

また、ソユルにも気になる言動があります。

それはソユルがヨニにいい放った言葉。
「わたしはあなたにすべてをあげてたじゃない」
ソユルは初給料の時、ヨニに贈り物をします。
一見美しいことのようですが、後々でてくるこのセリフを考えると、ソユルの深層心理が気になります。
大切な人の喜ぶ顔が見たいとする純粋な思いは嘘ではないでしょう。
しかしその思いと共に、もし、花形ゆえの欲しいものは何でも手に入れられるという思い、また挫折を知らない心が、知らず知らずの内に高慢さを生んでしまっていたとしたら・・。
そして彼女の中にヨニに対して「上から」心理が内在していて、そして慈しみ深い自分に酔っていたなら、話はまた変わって来ます。
そしてもしヨニがソユルの「上から」目線を感じていながら、それでもヨニはソユルを信じようとしていたなら・・。

またソユルもヨニが選ばれたことでそれまでの自尊心を傷つけられたと思っていたなら・・。
そう考えるとこの物語は単純ではありません。

互いが自分を被害者だと思ってしまうことでしょう。

そうなれば後に起こったことは結果に過ぎないのだと思い知らされます。

ここまではあくまでもわたしの解釈と推測にすぎませんが、それにしても人の心はどこにあるのか。

相手を大切に想う心とエゴと勝手な期待とそこから生じる恨みと...。

人の心は入り組んでいる。

そしてこの映画はありきたりのテーマを描きながら、意図はできるだけ加えず心理描写をあまり見せないことによって、人の内在している深層心理の計り知れなさを思わせてくれるいい映画だと思いました。